恋する段差ダンサー

ハイクの投稿をまとめて記事にしています。

システムが確立してないから互助会が必要になる

http://b.hatena.ne.jp/entry/369385011/comment/koenjilala

昨日いただいた id:koenjilala さんのコメントを読んで思い出したこと。

私、作家Pではありますが、歌を歌ったりしてもおりまして、ココでよく書いたように「自分に厳しく非常にストイックに練習」しております。しかし実は、それらの練習や厳しさは、すべて「音楽的なこと」に限っているのです。

実は。私には「歌い手としての致命的な欠陥」がありまして、それは「歌詞が覚えられない!」ということですの。 他の全ては「常に完璧を目指して」ストイックに頑張ってるんですけど「歌詞を覚える」というこの一点に関しては「本当に出来ない」。

今も思い出してモヤるんですけど、最初にお世話になった事務所で、このことを相談したのですよ(20年前のことです)。そうしたら「プロになって家族を食べさせるとか、そういう必死さがあれば、歌詞くらい覚えられるはずだ!オトコなんだから」と。「甘えるな」みたいな口調でキツく言われたのです。

私その時に「そら確かにそうだけど…」と思いつつ、どこか納得できない感が残って。その後いろいろ考えて「そこまでしてまでするようなことだろうか?」みたいに思ったのですよね。そして「吹奏楽回顧録」で書いた私の「無意識のサボタージュ」癖がここで発動してしまったわけです*1

もともと自分の中に「歌うときに重要なのは、正しいピッチや表現力、言葉の発音」なのであり「歌詞を暗記で歌う」というのは自分にとって「それらの次」である、みたいな考えがずっとあったのですよ。どうしても「歌詞を覚える」ということを、音楽的な要素と「同等の重要案件には思えなかった」のです。そうした経緯から、事務所の人に「気合で覚えられるはずだ」みたいに頭ごなしに言われた時、自分の中で「そこまでしてやるものではない」という反感が芽生えたのですね。
作家としてメロや歌詞を書くことはいくらでも出来ても、それを再演する「だけの」ために「それらをもう一回覚えるなんて」。そんな面倒くさいことはゴメンだ!と。 
もしそこで、そんな「根性論」ではなく、コンサルタント紹介とか、同じように悩む音楽家の話とか、そういう「具体例」を示されたりすれば、また変わったんでしょうけど。そんな根性論で言われたのでは「ブラック吹奏楽と変わらない」と自分で判断したんでしょうね。

いま振り返っても、ここで「歌詞を覚えるのはもういい」と捨てた時点で「自分の器はある程度決まってしまった」と思います。

…といいつつも、そんな言われ方してバリ悔しかった私は*2、その後 1年間「鬼の特訓」をやりましたよ。全て「暗譜&暗記」で、当時のレパートリー全曲覚えるというのを。これ毎日毎日やりました。その様子を毎日&毎回ビデオカメラで録画して見直して、納得行かない部分や、キョドって見える部分などを矯正していって。
そうして1年経ち、なんとか形にすることは出来たのです(そこは褒めろ)。それをやったときには「初めて吹部のブラック活動が役に立った!」と思って嬉しかったけどね。それでもやっぱり「歌詞は」難しかった。どうしても気が散ると「飛ぶ」んですよ*3。だから今も「譜面は一切見ない」でライブやりますが「歌詞カードだけは譜面台に置いて」ないと安心してできません。
まあでもこれに関しては、やるだけやったので。自分の実力を知ることが出来て現状満足はした(今後また挑戦する機会もあるかも知れないし)。


音楽業界は「発達障害的な人が多い」と。以前のエントリにも書きました*4。そんな世界でありながら「それらをケアするシステム」は殆どないのが現状です。だから孤高型のミュージシャンは ASKA氏みたいになるし*5、そんな「孤独な世界が耐えられない」残りの大多数の音楽家は「互助会」活動するしかないのです*6

そういう「個人任せ」な点も、例えばスポーツ界なんかと比べても、いっそうケアが考えられてないという点では、もっと「未熟な依存社会」なのが音楽界なんだよなあと思う。人権なんかあったもんじゃないよね。と。

*1:karamandarine.hatenadiary.jp

*2:歌詞のこと以外に「そんなことより作家業の方に注力すべきです」みたいなことも言われた。頭にきたので自分がどこまで出来るかやってやろうと思った。

*3:気が散る人なんです。
karamandarine.hatenadiary.jp

*4:karamandarine.hatenadiary.jp 

*5:飛鳥氏のことについてはコチラで書いています。
karamandarine.hatenadiary.jp

*6:みんなでワイワイが楽しいのもあるだろうけど