というわけで。
長崎や釧路の「レトロ観光都市としての中途半端さ」を嘆いていてもしょうがない。
なので私は、遂に!
レトロ観光都市の見本とされた「門司港」に行ってみたのである!
鉄である私は、まず「門司港駅」からして圧倒され、門司港駅内を周るだけで「お腹いっぱい」になってしまったw
以前、ここで書いた「鉄道の先端」駅である*1。
門司港は終着駅(始発駅)でもある。
載せきれてないが、駅構内だけでも1時間くらい見て回れるのではないか。
それくらい圧倒される。
駅ソトに出て、この建物。
それにしてもすごい駅。元々の設備はあったのだろうけど、それらの重要さをしっかり把握し、一丸となって「門司港レトロ」エントランスとして堂々機能させることに成功している。完全に「門司港レトロ」のランドマークというか代表的建物。
そして所謂「門司港レトロ」群。
どれも歴史ある建物を復元保存している。
ファミマですら「レトロ」にされてしまう。
建物自体も歴史的建造物。
これが門司港たる代表物件。当時の税関である。
中も税関の資料館になっている。2階まで登れて港を見渡せる。
私は知らなかったのだがw
実は駅を出てすぐに海があり、関門海峡が間近に見えるのだ!
本当に知らなかったのだw
ガチで「え?」と声に出るくらいびっくりしたw
そして「リゾート」エリア。
池のように見えるのは実は海に直接つながってる船溜まり(入江)である。
つまりこれは海なのね。
右にモールがあって、小物やさん、オルゴール記念館。
飲み食べ&お土産購入に便利。
反対岸から見た様子。
気分はもう南フランスかしら。
山が迫る様子は長崎っぽくもありますね。
税関の裏は、こんなオープンカフェ。
晴れた休日にのんびりしたいねー。ヒャッハー。
さていかがでしょう。
実際に探訪して、ここまで色々書いてきて思ったこと。
それは。
あんな街はどこにである。
です。
一言で表すならこれは「バブル」です。
私は当時、東京に住み、例えば「みなとみらい」や、そこにある「ランドマークタワー」のオープンを見てきました。それ以外にも、例えば「八景島シーパラダイス」のオープンにも訪れたりしました。
それらと、この「門司港バブル レトロ」との違いが、今回見てもわからなかった。
ただし。
一つだけ全く異なる点があります。
それは「みなとみらい」にしろ「門司港レトロ」にしろ、そこに「実際にあった歴史と施設を活かして」現在の観光的エリアを作ったということです。
そこに「唯一性」があります。横浜には横浜にしかない、門司には門司にしかない施設と歴史とロケーションがあって、それを元に成り立っているということなんです*2。
それ以外のアレンジは、どれも同じなんです。その土地の「唯一性」を活かす以外の点では、結局どこも同じになってしまうということなんです。
さて翻って釧路や長崎を見てみますかね。
釧路にはフィッシャーマンズ・ワーフがありますし、長崎にも出島ワーフがあります。そして近隣に、港町ならではの史跡がポツポツと点在しています。
そう。「点在」しています。
釧路の記事で書いたとおりです。
どれも纏まっていなくて、把握しにくいし歩きにくいし「観光エリア」として成り立っていません。そこが横浜みなとみらいや門司港レトロと「圧倒的に」違う部分です。
まあただ釧路の記事のときに言いました。「まだ港が現役なので、そうしにくいのだ」と。それが現実かもですよね。ちなみに長崎の場合は、既に出島エリアは現役ではありません。
こうした史跡の観光化。
例えば奈良の平城京や、長崎の外海も訪れましたが、どれも唯一無二のものであり、どんな状態であろうとも人々を惹き付ける力があります。コンテンツそれ自体に大変魅力があるということです。それに引き換え、門司港にしろ釧路港にしろ、特に惹きつける力はないです。だからこそ、門司港はこうして「産業レトロ」観光として開き直ったのです。これは「ミニみなとみらい」なのです。
釧路も長崎も、過去の一時期、大変景気がよく飛ぶ鳥を落とす勢いの時代があったという共通性がありますね。そういう「過去の栄光」がある土地ほど、今の展開が難しい*3。
門司港の開き直りは、それの解決のヒントを、例えば教えてくれたりするかもしれません。
そう考えていくと実は門司港レトロは。
どこにでもありそうなのに「ここでしか出来なかった」
街だったのかもしれません。
そんなことを思いましたの。
なるほどね!
♪ サヴォタージュ 大江千里 SENRI OE
6分45秒から(上記クリックするとそのまま再生されます)。
★続き