恋する段差ダンサー

ハイクの投稿をまとめて記事にしていました。

喋るぬいぐるみ問題 2


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この件でふと思ったのだけど、前にいろいろ父のことを書いたけど、いま思うに、父も「こういう人」だったのじゃないかと思ったな。まああの年代のことだから「自分が心地よくないこと」に関して「家庭内の共同運営が出来ない」みたいな原因を見つけられなかったのは解るけど、なんというか、今になると彼の普段考えてたことが解る気がする。

中学時代に半年くらい母が入院して、家庭に不在だったことがあるんだけど、その時の父は「ずいぶん自由で楽しそうだった」よ。もちろん母のことは本気で心配してたし好きだったんだろうと思うけど、それとは別に 家庭内でガミガミ「喋る人間」である母には苦慮していたんだろうと思う。つまり父が欲しかったのも喋る母の「ぬいぐるみ」的なことだったんだろうと。

不幸だったのは両親とも「そういう原因に辿り着けなくて」延々対立し続けたことなんだよ。今回の僕のように父も気づけば「ああそうだったのか」と改めることも出来ただろう。母も「父という人はそういう奴だったか」と対処も考えられただろう。しかし実際は二人で「バトルばかりしてて」お互い決して折れなかった。そういう不全家庭に育って「子どもである私に深刻な影響を与えた」ということだったんだろうと。

ああ今日、父の日でしたか…。

父が「ぬいぐるみを所望してたのだろう」という仮説は、いろいろと納得できる。まず母は「女優に間違われるくらいの外見」を当時持っていたこと。結婚したはいいが父が「飲み歩いて家になかなか帰ってこなかった」ことなど。こういうのは「手に入れてただ家に置いておきたい」という発想ではないかなと思ったりした。

それからこれは、父方の人々みんなそうなんだが「食事の際に一切会話がなく一家全員で本や新聞を広げて読みながら食べてた」そうだ(母談)。これなんかも相手は人間じゃなくていい感があるね。

この話題は椅子の話ではないんだが、そう考えるとパーソナルスペースという意味では微妙に繋がるのではないかと思う*1

元の話題の「甲斐甲斐しい」という件では、母は「もともとが看護師なので」そら「普通に甲斐甲斐しい」わけですが、ちょうど母が入院して家を空けたのをきっかけくらいに、父が「家事の大部分を自分担当に切り替えてしまった」のね。これなんかは「自分が全部仕切りたい」という強い思いの表れじゃないかと思ったな。

本当に暴君の父だったが、しかしキツく責めると、たまにしおらしく反省したりもする。しかしその後もまったく治らないw だから基本から無理なんだろうなと、私たち家族は諦めたね。

なので施設行きになって「父が帰ってこない今の家」が「今までの人生で一番平和」なのである。おもしろいよなあ。

世話を焼かれたり生活周りの共有が難しいので「何もしない姫」か「喋るぬいぐるみ」がいい、という結論は、結局「甲斐甲斐しく働く母が苦手だった」というところに行き着くのではないだろうか、と思ったと。
この話は以前書いたけど、母の愛情は全くコチラには伝わっていなかった。正月にそう言ったら愕然としてたけどね。だからたとえウザがられようと「ちゃんと愛情を伝えるのは重要」なのではないかねえと思ったな。

そうそう、母の入院を期に「家事周り一手に引き受けるようになった父」だが、コレがまた厄介で「自分なりの細かいルールを勝手に決めてしまい」僕らが下手に手を出して、それに沿わない方法でやると、烈火のごとく怒るのであるw
それは違う!とか勝手にいじるな!とか。本当に手に負えなかった。こう振り返ると、彼もまたなんらかの共同運営的なことが出来ない人だったのであろう(外での仕事はマトモ)。

そういえば実家の2階にガスストーブがあるんだけど、これは20年前(!)に取り付けたのだが、その後父が「ちゃんと検査するまで危険だから使うな」と言って使用禁止にされ、去年の冬に初めて着火するまで20年間そのまま使用されず!に置物と化していたのである。
ともかく父はそういうことが日常茶番時で「すべてを自分がコントロール」してなくては気がすまない。そのガスファンヒーターも、たまたま僕が冬に帰郷したら「これから毎年帰郷してもいいように設置したる」と勝手に決めて、しかし「自分がチェックしなければ使用は許されない」とか、たいがい意味が判らない「モラハラまがいのこと」ばかりするのである。

「父のいない実家が今までで一番平和」だと書いたが、そう考えると、母と僕はちゃんと合議制で運営できているのかもしれない。というか、僕は居住してないので実質「母の支配のもとで自分が自由にやってる」という感じなのだが、それが楽なのかもしれないね。


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*1:同時期に「会社で男性社員が勝手に女子社員の椅子に座ることはセクハラなのかどうか」で私のハイクが大炎上した。