恋する段差ダンサー

ハイクの投稿をまとめて記事にしていました。

「かわいい」というハンディキャップ

こないだ、ちょっと理由があって「平野綾」さんのイメージビデオ観てたのよ。

その中の彼女の「立ち振舞」やら「言動」を見てて、このヒトって「自分が他者の衆目を集める容姿に生まれてしまったことを自分で処理しきれてないのでは」と思ったのね*1
つまり「自分の容姿による周りの反応」への対処を「自分でどうしていいんだか判らず」持て余してる。それが所謂「痛い言動」となって表れてる、と思ったの。それに気付いたとき「ああ、カワイイっていうのも”障害”と同じなんやな」と思って*2

それまでも自分は、漠然と「容姿に恵まれてていいね」などと言われる人が、実は「大変な苦労をしている」ということは判ってました(要らん嫉妬やらストーカーやら)。

で、今回思ったのは、本人が望むと望まないに限らず「生まれながらに持ってしまった容姿」というのも、それは「いわゆる障害」と同じなんだってことなのね。つまり、それは「個性」と言い換えることも出来て、カワイイのも障害(個性)だし、乙武氏みたいのも障害(個性)だし、障害という言葉が不適切なのであれば、そこを 等しく個性と言い換えしていけばよいのではないか と。つまり突き詰めれば「どっちも変わらないもの」なのだと。そんなことを思ったわけです*3

結局、平野綾にしろ他のアイドルなどにしろ、そういう「カワイイという障害」を売りにして生きるしかなかったのよ。「感動ポルノ」という言い方があるのであれば、これは「カワイイポルノ」でしょ。そう開き直れるまで、本人の中では「どんだけ苦しかったか」ということを思うと、なんだか「なるほどなあ」と思ったんだな*4

そして、それを器用に使いこなしていくのが「プロ美人」というわけだ*5

むかし「何らかの奇形を提示して、それをネタとして味わってもらう」芸に関するエントリを書いた*6。「カワイイ」というのも、それに近いものと捉えていいんじゃないかと。

平野綾さんのDVDを観てそんなことを思ったのだった。という気付き。

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★昔こんな記事がありました。anond.hatelabo.jp

*1:2007年の作品です

*2:一時期、声優ファンの間で、彼女のぶっ飛んでるキャラが面白半分によく取り上げられていた

*3:他者から好奇の目で「のみ」見られがちであるという点も同じであると。

*4:そして現在のAVや地下アイドルも「カワイイポルノ」になっていると。→ エロと虹とアイドル

*5:私のブクマタグ「プロ美人」。これはホモソーシャルなメディア界に於いてしばしば使用される「美人◯◯師」みたいな表現を指す。そういう表現があるから、そこを利用して自分の容姿をあざとく売り込む女子が登場する、ということ。「ソフト枕営業」みたいなものです。

*6:→ 「どれだけ狂えるか」を競いあうゲーム。